人間の一生の中で、幼児期は、土台を形成するのに非常に重要な時間と言われています。
その幼児期に、思考力や集中力の土台になっていく「記憶力」を高める方法などを紹介していきたいと思います!
記憶力を高めるにはまず集中力が必要?
「記憶力」は主に集中力がもとになる、といわれています。なぜなら、集中している時のほうが、断然に記憶力が鍛えられるからです。
集中力ってなに?
集中力とは?
「集中力」とは、ある物事に気持ちや注意を集まる能力のことをいいます。そのときしていることに対して、意識や注意が向いていることが集中している状態です。
大人でも同様に、好きなものになら比較的簡単に集中できますが、興味のないものにはなかなか集中できませんよね。
子供の集中力ってそんなに長く続かないイメージがある…
子供の集中力が続かない原因
子供の集中力が続かない原因として、主に3つの原因があると考えられます。
外的刺激
子供は、音や物が動く視覚などの外的刺激に対して敏感に反応してしまいます。そのため、集中力を長く続かせるのは難しいのです。
テレビやゲームの影響
最近の子供は、テレビやゲームをする時間が長いように思われます。そのため、脳の前頭前野が常に疲労しており、注意力、記憶力、集中力が減少しているようです。
睡眠時間
集中力が長く続かない原因に、睡眠時間が短いことも挙げられます。睡眠時間が短いと、脳の疲れがなかなか取れなくなり、集中力がなくなります。
しっかり休んで、きちんとした食事と適度な運動をする、などといった健康的な生活を心がけたいですね。
子供が集中できる時間ってどれくらいなの?
集中力が続く目安時間
年齢別に、子供の集中力が続く目安の時間をみていきましょう。
5歳
幼児の場合、集中できる時間は約『年齢+1』と言われているので、5歳の子だったら約6分ということになります。
小学校低学年
小学校低学年の場合は約15分になります。
中学生
中学生の場合は約30分です。最近はもっと短い子もいるそうです。
大人
大人でも長くて約50分、さらに、集中力のピークは約15分といわれています。
こうみると意外に短いように感じますが、環境づくりとトレーニング次第で、集中できる時間を増やすことができます!
集中力を高めることができる遊びを教えて!
集中力を高めるトレーニング
実は、集中力はトレーニングや遊びによって高めることができるのです。ここではいくつか紹介していきます。
ジグソーパズル
ジグソーパズルは、脳を活性化させ、集中力や記憶力を高める効果があります。簡単なものから高度なものまでいろいろな種類があるので、子供がやる気になれるものを用意してみてください。
ボードゲーム
ボードゲームには、集中力や記憶力、先を読む力を高める効果があります。オセロや人生ゲームなど、親が知っているものから始めるのもよいでしょう。
折り紙
折り紙できれいな作品を作ろうとすると、目と指を同時に動かし、時間をかけて細部にまで注意を払う必要がありますよね。そのようなことから、集中力を養うことができるといわれています。
子供向けの作品から、少し手の凝った作品まで、バリエーションも豊富にあり、スキル別にいろいろチャレンジさせることができます。
机上の遊び
言葉を話し始める3歳前の子供でしたら、読書やお絵描きなどを机ですることも、集中力を高めるトレーニングにもなります。
外遊びをする
公園で走ったり遊具で遊ぶことにより、脳が活性化して、集中力が高まるともいわれています。
集中力を高める習い事ってあるの?
集中力を高める習い事
集中力を高めるためにおすすめの習い事をいくつか紹介していきます。
水泳
水泳は、空間認知能力が鍛えられ、脳の発達に効果があるそうです。『目標地点にたどり着くために一生懸命集中して泳ぐ』ことにより、子供の集中力が鍛えられるんだとか。
楽器
楽器の演奏は、脳の発達に効果が高いといわれています。特に7歳までに楽器の習い事を始めると、より効果があるそうです。
演劇
演劇は、レッスンを受けながら本番まで努力を重ねることにより、集中力やコミュニケーション能力などが養われます。
集中力のことはある程度分かったけど、
「記憶力」のことについて知りたい!
記憶力とは?
これまで「記憶力」に必要といわれている「集中力」について説明してきましたが、ここからは本題の「記憶力」について説明していきたいと思います。
「記憶力」とは、子供の成長過程での経験、環境、教育などの影響を受けるものと言われています。別の言い方をすると、家庭での毎日の生活や体験によって記憶力を高めることができるのです。
記憶力を伸ばすために何をしたらいいの?
記憶力を伸ばすための方法
記憶力を伸ばすための方法をいくつか紹介していきたいと思います。
子供が覚えたことを親が教えてもらう
「記憶」をするには、「インプット」と「アウトプット」が大事であり、切り離すことはできない存在です。その中でも「アウトプット」がとても重要です。
子供ができる一番簡単な「アウトプット」は、覚えたことをママやパパに話すことだといえるでしょう。
例えば、お子さんと会話するときに、「今日は保育園で何をしたの?」など、どんどん質問をすることによって、子供は記憶をたどって思い出そうとします。
読み聞かせ
脳は情報が多いほど、より強く記憶に残る性質があります。また、『海馬』と呼ばれる部分は、複数の情報に触れると刺激を受けて活性化し、機能アップするという性質も持っています。
この性質を活かせるのが『絵本の読み聞かせ』です。「親の声」「文字」「絵」という3つの情報が一度に脳に入ってくることから、海馬が刺激され、記憶力を伸ばせるのではないか、といわれています。
睡眠
「集中力」を高めるために睡眠が大事だということは説明しましたが、「記憶力」を高めるためにも、睡眠は大切です。
なぜなら、寝ている間も『海馬』はしっかり働いていて、情報を整理して記憶に残す仕事をしているからです。覚える、眠る、を繰り返すことによって、記憶が熟成されていくと考えられています。
糖分を健康的に摂る
脳をしっかり働かせるために必要な栄養は「糖分」です。糖分を摂ることにより、頭の回転を速くすることができます。
しかし、糖分は摂りすぎると健康に悪影響なので、一日3回の食事と1度の間食に、フルーツや炭水化物をしっかり摂るようにしましょう。
言葉遊び
親子で言葉遊びをすることによってコミュニケーションも取れるのでおすすめです。
例えば、条件付きしりとりなどがあります。「食べ物」「生き物」「家にあるもの」「保育園や幼稚園にあるもの」など条件を付けてしりとりをして、記憶力を高めてみましょう。
運動や手先を使う遊びをする
「集中力」を高める遊びとして「外遊びをする」ことを紹介しましたが、「記憶力」を高めるにあたって、外で運動をすることも効果的です。
運動には、脳が衰えていくスピードを遅くする効果があるといわれており、体を動かすことで考える力が増し、感受性も豊かになります。
また、手先を使う遊びとして「積み木」なども、脳の神経細胞が活性化され、「記憶力」を高めるには効果的といわれています。
トレーニングをする際に気を付けることってあるの?
気を付けておきたいこと
「記憶力」を高めるにあたって、気を付けておきたいことなどをみていきましょう。
子供に無理に押し付けない
親が「記憶力がいい子に育ってほしい」と思って変に焦っても、子供には逆効果です。「これをしなさい!」と強く言ってしまうと、恐怖を覚えてストレスを感じてしまいます。
幼児期は「心を育てること」が重要だといわれているので、子供がリラックスできる環境を心がけるようにしましょう。
子供の気持ちを優先する
親からの愛情を感じることで子供の心は育つので、「記憶力」を高める遊びを子供といっしょにしながら、子供の気持ちを知るチャンスを積極的に取るようにしていけたらいいですね!
まとめ
いかがでしたか?
「記憶力」を高めるにあたって一番大事なのは、子供のやる気を尊重し、子供が楽しんでいるか、子供に合った方法か、ということです。
ぜひ、一緒に「記憶力」を高める遊び・トレーニングをしてみてください!
コメント